管理人の日常です。
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2025/03/11 ---- 何かというと「死ねばいいんだな」ダンナが4度目の長期病休
2021/05/03 ---- メモ書きを見つけたので整理がてら。
2020/12/08 ---- 旦那が三回目の長期病休明け
2020/11/27 ---- 週三でジムに行くと
2020/11/09 ---- 旦那が三回目の長期病休
午前十時くらいに、母から電話が掛かってきました。
母が胃がんに罹患しているのはわかっています。だけど、私が仕事が休みの日に、母自身が自宅に電話を掛けてくるとは…嫌な予感しかしませんでした。
「…実は、胃がんだけじゃなくて、膵臓ガンなの」
「…」
膵臓ガンって…いちいち調べなくても予備知識で知っている。膵臓自体が体の奥深くにあるせいで、まわりを他の内臓に取り囲まれていてガンが発見しにくいこと。早期発見が難しく、発見されたときには既に進行していること。予後が非常に悪い…つまり、5年生存率が低いこと。昭和天皇もこれが原因で崩御したはず。
膵臓ガンと耳にした途端にこれだけの情報が頭の中を駆け巡り、…私の心は勝手に落ち着く。電話口の本人を前に、私が取り乱すわけにはいかない。
「14日に詳しく検査するんだけど、膵臓ガンのこと、全然知らないから。悪いけれど、調べてFAXで送ってくれる?」
取りあえず、了承した旨を返答しました。実家にはiPadがありますが、父専用になっていて、母は使い方を知らないのです。しかし…
「ちょっと待って。お父さんは膵臓ガンのこと知っているの?」
と訊ねたら。
「胃がんのことしか話していない。胃がんは初期なんだよ。それでもお父さんは『困った困った』としか言わないんだよね。普段、わたしにはトロいだの、コップをひっくり返せばなにやってんだだの、口うるさいのに。胃がんの話をして以来、私のドジに対して全然文句を言わないんだよ。あの人が気の利いたセリフを言えるわけがないとはわかっているけど…あの状態じゃ、膵臓ガンのことなんか言えないよ。今日、お父さんは三時ぐらいまで帰ってこないから…」
「わかった。ただ、資料がたくさんあるので、私が適当にまとめてFAXするよ。書き直すから時間が掛かるけどいい?」
「悪いね。私も、もう、何が何だか、よくわからなくなってる。がん、って聞いた途端に頭が真っ白になって。お父さんは取り乱しているし。うちに居ると、あのこと(膵臓ガン)のことをぶちまけたくなるから、なるべくうちに居ないようにしている。友達の誘いにも乗りたいし、ちょっとした遠出もしてみたいんだけど…。先生も、今のうちに小旅行とかやっておきたいことをやりないって薦めてくるんだけどさ…」
「とりあえず、お父さんには胃がんの手術をしたらって前提で話をすればいいんじゃない?内臓を一部でも取っちゃうと、からだにかなりガタが来るのはわかっているはずじゃない」(母は28年前に胆嚢を摘出しています)
「でも…言えないよ…」
と母は弱々しく主張します。
だけど、私も言えない。父相手に、うまくごまかす術がわからない。
父、母、私の三人で構成されている家族で、潤滑油的存在は母です。私も父も、取りなすことも、下手に出ることも出来ないから。母が居なくなったら、私と父は衝突するでしょう。60代後半~70代の父親と30~40代の次世代は、母親が潤滑油になっているパターンが多いと思うのです。母親が居なくなった途端に仲違いするケースが多くなるのではないかと予想します。
とにかく、私は国立がん研究センターの資料を読み込んで五分の一にまとめ上げ(それでもA4二枚になりました)、印刷してFAXしました。ただし、5年相対生存率については、あえて記しませんでした。さんざん迷った末でした。
私の推測ですが、膵臓ガンが胃に転移したのではないのだろうかと。
母には、術後の優先順位を決めておいてもらった方がいいのかもしれない。
母が胃がんに罹患しているのはわかっています。だけど、私が仕事が休みの日に、母自身が自宅に電話を掛けてくるとは…嫌な予感しかしませんでした。
「…実は、胃がんだけじゃなくて、膵臓ガンなの」
「…」
膵臓ガンって…いちいち調べなくても予備知識で知っている。膵臓自体が体の奥深くにあるせいで、まわりを他の内臓に取り囲まれていてガンが発見しにくいこと。早期発見が難しく、発見されたときには既に進行していること。予後が非常に悪い…つまり、5年生存率が低いこと。昭和天皇もこれが原因で崩御したはず。
膵臓ガンと耳にした途端にこれだけの情報が頭の中を駆け巡り、…私の心は勝手に落ち着く。電話口の本人を前に、私が取り乱すわけにはいかない。
「14日に詳しく検査するんだけど、膵臓ガンのこと、全然知らないから。悪いけれど、調べてFAXで送ってくれる?」
取りあえず、了承した旨を返答しました。実家にはiPadがありますが、父専用になっていて、母は使い方を知らないのです。しかし…
「ちょっと待って。お父さんは膵臓ガンのこと知っているの?」
と訊ねたら。
「胃がんのことしか話していない。胃がんは初期なんだよ。それでもお父さんは『困った困った』としか言わないんだよね。普段、わたしにはトロいだの、コップをひっくり返せばなにやってんだだの、口うるさいのに。胃がんの話をして以来、私のドジに対して全然文句を言わないんだよ。あの人が気の利いたセリフを言えるわけがないとはわかっているけど…あの状態じゃ、膵臓ガンのことなんか言えないよ。今日、お父さんは三時ぐらいまで帰ってこないから…」
「わかった。ただ、資料がたくさんあるので、私が適当にまとめてFAXするよ。書き直すから時間が掛かるけどいい?」
「悪いね。私も、もう、何が何だか、よくわからなくなってる。がん、って聞いた途端に頭が真っ白になって。お父さんは取り乱しているし。うちに居ると、あのこと(膵臓ガン)のことをぶちまけたくなるから、なるべくうちに居ないようにしている。友達の誘いにも乗りたいし、ちょっとした遠出もしてみたいんだけど…。先生も、今のうちに小旅行とかやっておきたいことをやりないって薦めてくるんだけどさ…」
「とりあえず、お父さんには胃がんの手術をしたらって前提で話をすればいいんじゃない?内臓を一部でも取っちゃうと、からだにかなりガタが来るのはわかっているはずじゃない」(母は28年前に胆嚢を摘出しています)
「でも…言えないよ…」
と母は弱々しく主張します。
だけど、私も言えない。父相手に、うまくごまかす術がわからない。
父、母、私の三人で構成されている家族で、潤滑油的存在は母です。私も父も、取りなすことも、下手に出ることも出来ないから。母が居なくなったら、私と父は衝突するでしょう。60代後半~70代の父親と30~40代の次世代は、母親が潤滑油になっているパターンが多いと思うのです。母親が居なくなった途端に仲違いするケースが多くなるのではないかと予想します。
とにかく、私は国立がん研究センターの資料を読み込んで五分の一にまとめ上げ(それでもA4二枚になりました)、印刷してFAXしました。ただし、5年相対生存率については、あえて記しませんでした。さんざん迷った末でした。
私の推測ですが、膵臓ガンが胃に転移したのではないのだろうかと。
母には、術後の優先順位を決めておいてもらった方がいいのかもしれない。
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